皆さんこんにちは、会計士Dです。
今回は、外貨建て保険(養老保険)について、主に資産運用の観点から、外貨建て保険(養老保険)を中断(払済)した4つの理由を、お伝えしたいと思います。
外貨建て保険(養老保険)には、初めから入らなければよかったというのが正直な感想です。
しかしながら、今となってはこの体験は、会計士Dのマネーリテラシー向上に大きく寄与したと考えています。
今回の投稿では、加入していた保険の概要や、保険加入から払込をストップした経緯までお伝えし、外貨建て保険(養老保険)に関する、資産運用の観点からの会計士Dの個人的な見解を示したいと思います。
- 今回の投稿は、外貨建て保険(養老保険)に対する、会計士Dの個人的な見解となりますので、一つの参考意見としてご留意願います。
- 外貨建て保険(養老保険)への加入を検討されている方は、保険の営業担当の方だけにご相談するのではなく、ご家族や信頼できるお知り合いにご相談の上、ご自身の責任のもと、加入可否の検討・ご判断をしていただくことをお勧めします。
- 今回の投稿で示す外貨建て保険(養老保険)が、このブログをご覧になられた皆様が実際にご検討されている外貨建て保険とは、保険内容も異なる可能性も十分ありますので、今回の投稿を鵜呑みにすることなく、ご自身の責任のもと、外貨建て保険への加入可否の検討・ご判断をしていただければと思います。
結論:資産運用の観点からは、外貨建て保険(養老保険)に加入する必要はない。
会計士Dの個人的な見解は、上記が全てです。
会計士Dの個人的な見解としては、資産運用をするのであれば、外貨建て保険(養老保険)に加入することは得策とは思えません。
そのため、保険会社の営業担当の方から、加入の打診を受けている方は、資産運用が目的であれば、いますぐにお断りしていただいた方が良いかと、個人的には考えております。
以下、会計士Dが加入していた外貨建て保険(養老保険)の概要や、資産運用の観点からお勧めしない理由(個人的な見解の背景)をお伝えします。
外貨建て保険(養老保険)とは?
先ず、加入していた外貨建て保険(養老保険)の概要です。
養老保険とは、どのような保険かというと、Wikipediaでは以下のように記載されています。
養老保険(ようろうほけん)とは、生命保険のうち一定の保障期間を定めたもので、満期時に死亡保険金と同額の満期保険金が支払われるものをいう。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用
要は、保険の満期が訪れた時に、保険金が支払われるため、貯蓄的な性質を有しています。
会計士Dが加入していた外貨建て保険(養老保険)も、毎月・半年毎・毎年と、定期的に保険料を保険会社に支払いました。
そして、35年後の払込期間終了後に、一時金という形で一括で払込んだ保険金を受け取るか、あるいは、毎月・毎年と一定期間に一定額を保険金を年金のように受け取るか、大きく2つの選択肢が存在してました。
35年間支払い続けた場合の返戻金(戻ってくる保険金)は、保険料の総支払額の1.4倍(140%)くらいに増えて返ってきます(税金控除前)。
ここまで聞くと、払い込み続けるだけで35年後に1.4倍となるため、凄いなぁと感じるかもしません。
しかしながら、以下のように考えて、4年くらいの加入を以て、外貨建て保険(養老保険)の払込を中断することとしました。
中断理由①:利回りの低さ
35年後に、保険料総支払額の約1.4倍の返戻金が返ってくる。
こちらは、契約時に受領した書類にも計算のシミュレーションで記載されていました。
しかしながら、35年で1.4倍になる場合の利回りって、だいたいどれくらいかご存知でしょうか?
こちら、大体2.0%~2.5%の間くらいの利回りとなります。
さらに、上記は税金を控除する前の利回りです。そのため、税引後の利回りは、大体2%を下回る水準となります(詳細な税金計算は割愛します)。
正直なところ、インデックス投資をした場合の利回りと比べても、低いです。
一つ目が、この利回りの低さを背景に、外貨建て保険の積立は中断することを決断しました。
中断理由②:15年払込を継続しないと、返戻金額が保険料総支払額を上回らない
次に、15年くらい払込を続けないと、返戻金が保険料総支払額を上回りません。
要は、15年間はずっと損失のポジションとなるわけです。
15年という期間があれば、自分自身でインデックス投資を実践していく方が、明らかに運用効率がアップできると考えたので、インデックス投資の方法をある程度知ったことを機に、すぐに外貨建て保険の積立を中断しました。
中断理由③:1.4倍の返礼金額は保証されていない
こちらは、加入する商品の説明書にもきちんと記載されていますが、当然保険会社の運用実績が思わしくなければ、返礼金額1.4倍は保証されない、また、払込んだ保険料の金額を返戻金額が下回る恐れさえあります。
だったら、15年間も損失ポジションでお金を寝かしておくことなんかせず、また、35年間も1.4倍の返戻金額が保証されないことをビクビクただ怯え待つのではなく、自分で投資・資産運用を勉強して実践いく方が、よっぽど効果的・効率的だと考えました。
中断理由④:為替リスク
最後に、為替リスクです。こちらも、商品の説明書にリスクがある旨はちゃんと明記されています。
例えば、今現在は1ドル=109円前後で推移してますが、これがもし1ドル100円と円高に推移した場合、返礼金額は円貨で最終的に受け取るため、円高に触れた分受け取る返戻金も目減りすることになります。
先ほどお示しした、1.4倍の返戻率というのは、外貨の数字のため、こちらも返戻率が低下する一つのリスクですね。ただし、円安に推移した場合には、円貨での返戻率が上昇する可能性もあります。
ただ、この点は、インデックス投資においても、海外の株式に投資した場合には、為替リスクもあるため、クリティカルな外貨建て保険中断の理由ではありません。
以上、4つの理由を背景に、外貨建て保険(養老保険)は、資産運用には適さないと判断し、保険加入を中断することを決断しました。
そもそも加入した経緯
何故、このような保険に加入したのかというと、
- 仲の良い友達から、保険の営業担当者の紹介を受けたこと(友達も加入していたこと)
- 返戻率140%という数字を見ただけで、凄いと感じたこと
ただ、これだけです。
あとは、保険の営業担当者と話していたその場の勢いというかで、ただサインして保険料を振り込みはじめてました。。。
全く金融リテラシーが感じられませんよね。。。
会計士と外貨建て保険(養老保険)
会計士Dの周りの会計士の友人には、このような外貨建て保険(養老保険)に加入している人が、意外といらっしゃる印象です。
保険の営業担当者にとって、外貨建て保険(養老保険)の販売は、かなりのインセンティブ報酬になるということを伺ったこともあります。
会計士自体、比較的高収入で安定しているため、外貨建て保険(養老保険)営業の格好のターゲットになりやすいと思います。
そして、会計士は企業の財務のプロフェッショナルではあるものの、自分自身のお金に関しては、しっかり考えてない方も多くいらっしゃるのが個人的な印象です。
おそらくですが、自分自身のお金についてあまり深く考えなくとも、本業で十分収入を増やしていくことができますし、お金に苦労することがないからではないかと考えてます。
払込の中断
保険の営業担当の方は、とても人柄の良い方でしたし、加入を強制させてくるようなことはありませんでした。
しかしながら、これまで記載した保険中断の理由を検討した上で、”資産運用の方針を個人的に見直すこととしたので、全て払済に変更させて下さい”とお伝えしたところ、特段抵抗されることもなく、快く引き受けて下さいました。
まとめ
以上、会計士Dが外貨建て保険(養老保険)に加入して中断するまでに至った経緯や考えになります。
中断する理由で、大きかったのは下記の2点ですね。
- 利回りの低さ
- 15年間以上払い続けないと、プラスにすら転じないというところ
会計士D個人としては、資産運用について自分で勉強すれば、15年も経たずにプラスにすること、外貨建て保険(養老保険)以上の利回りをパフォーマンスすることは、容易と考えてます。
現に、まだ資産運用を開始して1ヶ月ですが、プラスです笑
これから保険への加入を検討される方がいらっしゃいましたら、保険に加入する目的は何なのか、自分自身だけではなく、身近なご家族や信頼できる(保険の営業担当者ではない)友人とも相談の上、ご判断いただきたいなと思っております。
外貨建て保険(養老保険)について、その他にもご質問がありましたら、ご回答可能な範囲でお答えさせて頂ければと思いますので、ご連絡いただけますと幸いです。
以上となります。本日もありがとうございました。
会計士D
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